はじめに
今回は平成25年春期問23の回答、解説です。平成25年春期問23はDRAM(Dynamic Random Access Memory)ついての問題です。本問をRAM、DRAM、SRAMについて学んでいきましょう。
問題を解くためのキーワード
- RAM、ROM
- DRAM
- SRAM
問題のカテゴリ
今回の問題カテゴリは以下の通りです。
分野 | 大分類 | 中分類 |
テクノロジ系 | コンピュータシステム | コンピュータ構成要素 |
問題
DRAMの特徴はどれか。
- ア:書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
- イ:データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。
- ウ:電源が遮断された状態でも,記憶した情報を保持することができる。
- エ:メモリセル構造が単純なので高集積化することができ,ビット単価を安くできる。
解説
RAMとROMについて
RAMとはRandom Access Memoryの略でMemoryと呼ぶからにはコンピュータを構成するメモリのひとつです。他にはROM(Read Only Memory)がありますが、これは後述するとして、メモリはCPUがデータを読み出す際にを使います。通常、CPUがメモリからデータを読み出す際に使われるのがRAMです。RAMは読み書きが自由にできるのが特徴ですが、揮発性のものであるため、コンピュータの電源を落とした場合は、中身のデータが消えてしまうという特徴もあります。
一方でROM(Read Only Memory)はRAMが読み書きを自由にできるのに対し、基本的には読み出し専用です。あらかじめプログラムなどが書き込まれた状態で作成され、決められた動作をCPUから読み出しする際に使われるのがROMです。ROMは不揮発性であるため、コンピュータの電源を落とした状態でもデータは保持されます。RAMとROMの違いを表でまとめます。
データの読み書き | データ保持 | |
RAM | 読み書き自由 | 揮発性 |
ROM | 読み出し専用 | 不揮発性 |
今回はRAMにスポットライトをあて、説明していきます。まず、RAMの種類ですが、DRAMとSRAMがあります。それぞれについて解説していきます。
DRAMについて
安価で容量が大きいのがDRAMの特徴です。しかし、SRAMに比べると読み書きの速度は遅いです。データを保持するためには定期的にリフレッシュする必要があります。
一般的に「メモリ」と言われたらDRAMのことを指します。
SRAMについて
DRAMに比べ読み書きの速度が速いため、高価であり、容量が小さいのがSRAMの必要です。SRAMと違い、データを保持するためのリフレッシュは必要ありません。
DRAMとSRAMの違い まとめ
使用する回路 | リフレッシュ | 速度 | 価格 | 用途 | |
DRAM | コンデンサ | 必要 | 遅い | 安い | 主記憶装置 |
SRAM | フリップフロップ | 不必要 | 速い | 高い | キャッシュメモリ |
試験問題を解いてみる
ア:書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
DRAMはアドレス単位で書き込み及び消去を行います。
イ:データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。
データを保持するために定期的なリフレッシュ操作が必要です。
ウ:電源が遮断された状態でも,記憶した情報を保持することができる。
RAMは揮発性であるため、電源が遮断されるとデータは消去されます。
エ:メモリセル構造が単純なので高集積化することができ,ビット単価を安くできる。
正解です。DRAMの説明です。
おわりに
今回は平成25年春期問23の回答、解説をしました。